中学受験の勉強は、自宅の机に向かってひたすら暗記の作業をしたり、参考書や問題集を解いていくものという考え方が一般的で、ゲームや音楽は集中力を乱し、勉強を阻害するものとして扱われてきました。しかし、漫画やテレビなどであっても、社会科に興味を持たせるという意味では効果的だという認知もされています。
歴史漫画などで歴史の楽しさを知ることができ、TVの大河ドラマなどでも度々取り上げられる戦国時代は、武将の名前や由来に詳しい子が増え、親子で大河ドラマなどを見る家庭も増えております。こういった事がきっかけで、歴史の分野で成績がアップしたという事例も数多く存在します。
このように子供は好きなことには、非常に集中力を発揮するため、それを上手に活かすのは方法としてありだと思っています。その中で、スマートフォンやiPadなどの電子タブレットを用いたアプリは、最近少しずつ増えてきています。
特に中学受験系のアプリ無料で使えるアプリも存在し、有料のアプリであっても数百円程度で購入できます。中学受験の社会で活用できそうなものもや、特定分野に絞ったアプリなど、その種類も多岐に渡るため目的に合わせたアプリを探すことができます。
この記事では、中学受験の社会において、アプリ学習は実際どうなのかを含めて解説していきます。
中学受験の社会の成績をアプリだけでアップさせられるの?
中学入試を考える中で、多くの学校では4教科受験となっており、社会の受験が必須です。受験勉強の際、算数や国語は塾の授業時間も長く、弱点克服対策も充実していますが、社会科は学習塾でも対策が弱くなりがちです。
傾斜配点で理科や社会の点数が低めに設定されているから、社会は苦手でも大丈夫と思っている人もいますが、そんなことはありません。やはり苦手教科があると点が伸び悩む原因であり、合否にも影響してきます。
そういった中で、地理や歴史のアプリを使って楽に成績を上げたいとお考えの方もいるかもしれません。確かにゲーム感覚で勉強できるため、中学受験生であっても、うまく活用すれば役立てられるかもしれません。しかし、中学受験の社会で学ぶ社会の内容は、アプリだけでは到底網羅できません。勉強という区分で活用するのではなく、あくまでも社会に興味を持ってもらうという役割や、息抜きをする程度で活用することをおすすめします。
中学受験の場合は、あくまでも息抜き程度で活用すること
いくら中学受験の勉強がアプリでできるといっても、本当の勉強は教科書、参考書、ノートなどを利用して行うものです。これは基本中の基本で、アプリを利用した学習はあくまでも「おまけ」として考えておきましょう。アプリがどんなに優秀なつくりであっても、中学受験の勉強をアプリのみで行うことはできません。
高校受験ともなるとお子さんの意見や意思が受験に大きく反映されると思いますが、中学受験は小学6年生でチャレンジする受験なので、塾についても学習の仕方についても、また利用する勉強アプリについても親がかりとなるのが一般的です。その中で、保護者の方が上手にアプリを「息抜き」でするよう、ある程度の管理が必要です。
中にはタブレットやスマホの扱い方をマスターしてくるとアプリで勉強しているように見せて遊んでいるようなことも起こりうることです。親子共に嫌な思いをしなくていいよう、アプリを使って勉強する際には事前にルールを決めておくことも効果的です。
アプリにないものは暗記カードがおすすめ
中学受験の社会についてもっと深く勉強させたいと思うとき、またやりたい社会の勉強がアプリに見つからないときには、フラッシュカードをおすすめします。フラッシュカードはスキマ時間や移動の時間にちょっと勉強できる優れものです。お子さんのポケットやカバンに入れておけば、移動時間などにもちょっとした勉強ができます。
フラッシュカードは「完成している単語カード」のようなもの
保護者の方々はきっと、自分の受験勉強の際、単語帳を利用していた世代ではないかと思います。単語帳を1度でも作ったことがある人は単語帳を作るのがどんなに手間か!わかるでしょう。まずはどんな風に作るか?考えなくてはならないですし、単語帳に書き込むのも大変です。単語帳に書き込むだけで疲れてしまいます。
単語帳も社会1教科だけ作るのならまだしも、算数も国語も理科も・・となると
そもそも自分が単語帳にどういう書き方をすれば一番覚えやすいのか、それを考える必要がありますし、少なくとも50枚程度、いえ100枚くらいはカードが欲しいので、結局途中でやめてしまいます。
・問題を考えるのが大変
・単語カードを作るのが大変
・完成まで時間がかかりすぎる
このような単語帳のデメリットを解消してくれるのがフラッシュカードなのです。
フラッシュカードと単語帳の違い
単語帳は優れた学習アイテムですが、こういう落とし穴もあります。お子さんが自分で作ったとしても「作る」ことで労力を使ってしまい、また勉強した気になってしまうのも単語帳のデメリットです。しかしフラッシュカードはすでにきれいなカードとして出来上がっていますし、以下のようなメリットがあります。
・コンパクトで片手に収まる
・紙質がいいのでくたびれない
・リングが大きくカードをめくるのにストレスがない
・読みやすく記憶しやすい文字
時間をかけて作っても、結局使わずにゴミにしてしまうカードよりも、しっかりした作りでさっと勉強できるフラッシュカードの方が勉強する気になるでしょう。フラッシュカードは作りがしっかりしているので、一般的な単語帳のようにだんだんと古びてきて使えなくなってしまう・・ということもありません。
フラッシュカードはこんなカード
フラッシュカードは地理、歴史、公民と3つの種類があり、それぞれ税抜9,800円です。地理、歴史、公民、それぞれのセットに250枚のカード3つが付いてきます。地理は国土、地形、気候、水産業といった学習から九州、四国・中国、近畿など地域といった単元が収録されています。
フラッシュカードの歴史は旧石器時代から昭和時代まで、こちらも250枚のカードへコンパクトに単元が収録されています。公民は民主政治、日本の憲法、さらには世界の平和まで学べるカードです。
フラッシュカードの使い方
電車の中や待ち時間などスキマ時間に勉強する際、便利に利用できるフラシュカードですが、普段の勉強に組み合わせて利用するとさらに効率よく受験勉強ができます。
学校の授業で頭の中に入れた知識を家庭学習でしっかりインプットし、その後演習や応用問題を解くときに、覚えた知識が自分のものになっているかどうか確認します。この一連の学習方法は学校の教科書や書店で購入できる参考書などを使い行うこともできますが、フラッシュカードと合わせて使える教材もあるので、利用するといいでしょう。
アプリで学んだものを知識として定着させるなら白地図ピース
アプリは手軽に勉強ができて、子どもたちも興味を持ちやすいというメリットがあります。しかし、ただ目の前の動画を眺めたり、ゲームに夢中になったりして肝心の内容が頭に入らないケースも少なくありません。そこでアプリだけでなく実際に手を動かしながら知識を頭に残すことのできる教材として白地図ピースも合わせて使うことをおすすめします。
白地図ピースを使うメリット
白地図ピースは特許出願済みの教材で、今までになかった新しいタイプの単語帳やフラッシュカード型の地理学習教材です。社会の基礎となる都道府県や白地図を小学校低学年のうちから身につけられます。ただ都道府県を眺めたり、白地図の山地や山脈の名前を読み上げるだけでなく、実際にどの位置にあるのかピースを置いていくことで遊びながら地理感覚を養うことができます。
白地図は6種類のパズルがあり、1つずつクリアしていく楽しみがあります。ジャンルごとに覚えていくことで知識も身につきやすいですし、さらには覚えた知識をつなげていき、最終的には日本地理がしっかり頭に入った状態を作ることができるのです。
もちろん一人で黙々と暗記することもできますし、ゲーム感覚で家族で楽しむこともできます。都道府県は答えられても山地や山脈、川、平野といった場所は意外と大人も正しい位置が把握できていないことが多いです。そのため親子で楽しみながら勉強することができ、頑張り次第では子どもたちの方が早く覚えられることも少なくありません。大人に勝ったという経験は自信もつきますし、社会を好きになったり、もっと覚えようと意欲的になったりするきっかけにもなります。
白地図ピースで中学受験の社会を苦手にしない基礎を養おう
都道府県と白地図が頭に入っていないと地理が覚えらえないのはもちろんですが、歴史でも躓く原因となります。中学受験の問題では地理と歴史、公民の3分野を合わせた応用問題が出題されることも多いです。そのため歴史や公民がどれだけできていたとしても、基礎となる都道府県と白地図ができていなければ得点につながらなくなってしまうのです。塾に通い始めて本格的に中学受験の勉強を始めてスムーズに学習を進めていくためにも、社会を苦手にしないためにも、早いうちから遊びながら取り組めて知識が身につきやすいこのような教材はとても有効といえます。
まとめ
今は中学受験をさせるご家庭が増えてきました。子供たちが受験するとなると、保護者の方は塾探し、教材探しに奮闘しますが、たまには遊び感覚で勉強が進められるアプリを使って、お子さんと一緒に楽しみながら学習する機会を設けてみても面白いかもしれません。
中学受験が近くなればなるほど、子供たちはプレッシャーを感じ勉強するのが嫌になってしまうこともあります。気軽にどこでもできるアプリなら、遊び感覚ででき、気分転換にもなるかもしれません。