中学受験で算数という教科は、4教科の中でも自分にあった勉強法が未だに確立せず、点数が伸び悩んでいる子が多いのではないでしょうか?中学受験の算数は、小学校では学ばない内容も多く含まれます。そのため、小学校の授業で習う勉強をしているだけでは不十分です。さらに、中学受験の算数では大人でも解くのが難しい問題でも、論理的に考えて解く力が求められます。
これらの理由から、算数の勉強は正しく行わないとなかなか点数や偏差値は伸びていきません。中学受験の勉強で算数は特に力を入れてしっかりと対策していく必要があるのです。
この記事では、中学受験の算数の偏差値アップの勉強法について詳しく解説していきます。この記事を読むことで、やってはいけない勉強法と正しい勉強法について知ることができ、確実に算数を得意にすることができます。
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中学受験の算数でやってはいけない勉強法
複数の問題集、参考書に手を付ける
中学受験の勉強においてよくやりがちなのが、複数の問題集や参考書に手を付けることです。中学受験は高校受験や大学受験に比べて、親が主体的に働いて合格を目指していきます。親なら誰しも、子どもが絶対に第一志望に合格して欲しいと思いますし、不安に感じることがあると思います。
- 今やっている勉強で足りているのか?
- 〇〇塾の評判がいいから入塾させてみようか?
- 夏季講習、冬季講習を受けさせた方がいいのか?
- △△の通信教材がとてもいい評判だと聞いた。
このように考えている親は多いと思います。しかし今子どもが塾に通っていたり、参考書で勉強を頑張っているのなら、無理に色々やらせないでください。
色々な塾に入塾させたり、通信教材を買ったり、講習会を受けたりすると、必ずそれに伴い参考書や問題集を買うことになります。そうなると、やらなければいけない教材が増えて、子どもは混乱してしまいます。また問題集や参考書が増えることで、どれか一冊を完璧にこなすことができなくなってしまい、知識が定着せず、どれも中途半端に終わってしまいます。
時間は有限ですので、多くの問題集、参考書を終わらせる時間はありません。多くの種類の参考書に手を付ければ、成績が上がるわけではありません。
予習中心の学習
中学受験の勉強でよくやりがちな誤りの二つ目は、予習中心の学習になっていることです。中学受験を考えている子どもは多くの場合、塾や参考書などで、先取り学習をしてどんどん先の勉強をしていると思います。先取り学習はいけないことではありませんが、先取り学習ばかりしていて、勉強=予習になっていませんか?
学んだ知識が定着するのは復習をしたときです。予習中心の学習をしていては、学んだときは理解していても、時間が経つにつれてどんどん頭の中から抜けていきます。学んだ知識が抜けてしまっていては、せっかく予習を頑張ったのに意味がありません。
中学受験では特に予習中心の学習が目立っていると思います。なぜなら、子どもは周りの子よりも先の勉強をしていることに快感を覚えるからです。周りの子ができていない問題が解ける、上の学年の勉強を自分がしていることに優越感を感じるのです。ですので今勉強していることよりも早く上の学年の勉強をしたい、先取り学習をしたいと感じて勉強をするのです。
それをみた親は子どもが勉強を頑張ってると感じてそのまま継続して先取り学習を進めてしまいます。その結果、知識が十分に定着せずに、テストで思ったような点数や偏差値が出ないのです。
継続して勉強しない
中学受験の勉強においてよくやりがちな誤りの三つ目は継続して勉強をしないということです。勉強で最も大切なことはいかに継続して勉強を続けられるかです。毎日の積み重ねが、テスト点数に反映されてきます。
中学受験では子どもから自主的に勉強をやっている子どもは少なく、親が積極的になっている場合が多いです。そのため子どものモチベーションが維持するのが難しく、継続して勉強ができないのです。また周りに中学受験を考えている子どもが少なく、遊び盛りである小学生には勉強することは苦痛に感じることが多いです。特に苦手な科目だとよりいっそう苦痛に感じると思います。
そこで中学受験の合格の鍵を握るのが継続して勉強を頑張ることになってきます。小学生の内は飲み込みが早く、どんな勉強であっても継続して続ければ、テストの点数に結果して現れてくると思います。継続して勉強ができないと、中学受験を乗り越えることはできません。親が子どもに勉強を頑張ってもらうためにモチベーションを維持することが大切になってきます。
勉強の大原則は復習すること
勉強の大原則は復習をすることです。勉強=復習と言っても過言ではないくらい、勉強をする上で復習は大切になってきます。人間は一度聞いたり、学習するだけでは、内容を覚えることはできません。人間は必ず忘れてしまいます。
記憶には短期記憶と長期記憶があります。復習をすることで、記憶を長期記憶にすることができます。記憶のほとんどは短期記憶で、短期記憶はすぐに忘れてしまいます。復習をしなければ、短期記憶ばかりになってしまい、受験本番で思い出すことができません。復習を繰り返すことによって、短期記憶が長期記憶になり本当の学力が身につくようになるのです。ですので、復習をしない勉強では受験で使える本当の学力は身につかないのです。下の図を見てください。
この図を見たことがある人は多いのではないでしょうか?この図はエビングハウスの忘却曲線です。この図からわかることは、以下の通りです。
- 20分後には42%忘れる
- 1時間後には56%忘れる
- 1日後には74%忘れる
- 1週間後には77%忘れる
- 1ヶ月後には79%忘れる
これを見ていただければ復習をすることの大切さがわかってもらえると思います。学習した次の日には学んだ内容の大半を忘れてしまっているのです。復習をせずに予習ばかりする勉強法は、穴の空いたバケツに水を入れているようなもので、非常に効率が悪いです。復習は一度学んだことを繰り返すだけで、退屈な勉強だと思います。しかし復習をしなければ、学力は上がっていきません。必ず勉強をするときは復習を中心に進めてください。
復習する上で大切なこと
同じ問題集、参考書を使う
復習する上で大切なことは、同じ問題集、参考書を使って勉強をすることです。同じ問題集、参考書を使わずに複数の問題集、参考書を使ってしまうと、復習する範囲が増えてしまい、復習が行いにくくなってしまいます。
同じ問題集、参考書を使うことによって復習する問題が明確になり、復習がしやすいです。また一冊を完璧に仕上げることで、その内容を完璧に理解でき、本当の知識が身につきます。
複数のものを中途半端な状態で終わるよりも、一冊を完璧に仕上げる方が格段に良いです。また一冊に集中して勉強することで心理的ストレスも緩和され、モチベーション維持に繋げやすいです。
完璧に仕上げたと言える一冊を必ず作って勉強を進めて行ってください。一冊が完璧にできたと感じたタイミングで次の問題集や参考書に移るのです。
間違えた問題と解けた問題を分ける
復習をする上で大切なこと二つ目は、間違えた問題と解けた問題を分けることです。復習では間違えた問題を中心に学習すればいいのです。一発で解けた問題は、現段階であなたの学力で解ける問題であり、復習をしなくてもいい問題となります。復習を行うときに、自分がすでに理解できている問題まで復習に当ててしまうのは効率が悪いです。
ですので、解けた問題と間違えた問題、解けなかった問題に分けて、復習のときには間違えた問題、解けなかった問題を中心に行いましょう。そうすることで、復習する時間が短くなり効率よく行うことができます。
復習するタイミングを考える
復習をする上で大切なこと三つ目は、復習するタイミングを考えることです。ただ闇雲に復習をするのは効率が悪いです。毎日のように復習を行えばいいというわけではありません。
下の図は先程説明したエビングハウスの忘却曲線の結果を表にまとめたものです。
これを見れば学習した内容をいつどれくらい忘れるのか分かると思います。これを活用して忘れる前に復習をする、忘れるタイミングで復習をするようにすれば効率よく復習をすることができるよ思います。
1時間後には半分以上のことを忘れているので、学習した1時間後に復習をする。次の日にもう一度復習する。そしてその日から1週間後に復習をする。そしてその1ヶ月後に復習をする。このように復習をすれば効率よく復習することができます。このように復習をすることで、記憶が長期記憶になり、試験で使える知識となります。
オススメの算数の復習のやり方
間違えた問題に印を付ける
復習をする上で大切なことで間違えた問題と解けた問題を分けるということを述べました。そこで、問題に印を付けることで、間違えた問題と解けた問題を簡単に分けることができます。
どのように印を付けるかというと、〇△×の印を問題につけていきます。一発で解けた問題には〇、少し微妙、解けたけどなんとなくあっていた問題には△、全然わからなかった問題には×をつけます。
復習のときには、△と×の問題を中心に解いていきます。そして復習をしたときに再度問題に印をつけます。そしてもう一度復習をするときに△と×の問題を解きます。これを何度も繰り返して、全ての問題に〇をつけることを目指します。印付けるときは自分に厳しくしてください。少しでもわからないことがあったら〇にしてはいけません。完璧に解けた問題だけ〇をつけてください。それ以外は△か×です。
このようにして復習を続けていくことで、復習するごとに、△と×の数が減っていくので、復習の時間が短縮され、負担が軽減されると思います。ただ闇雲に復習をするのではなく、問題を分別して、復習すべき問題を中心に学習していきましょう。
他人に教える
一人で復習をしていても、本当にこの問題を理解できたのかわからないことがあると思います。また何度も復習しても覚えられない問題や忘れてしまう問題があると思います。そのときは他人に教えるようにしましょう。
他人に教えることによって知識のアウトプットを行うことができ、頭の中整理することができます。
他人に教えることができる=理解できていると言うことです。学校の先生や塾の講師が生徒たちに授業ができるのは、完璧に教える内容について理解できているからです。理解できていなければ、教えることはできません。
教えるときは、初めてこの問題を見る人、初めてこの分野を学習する人でもわかるように解説しましょう。いつもあなたが受けている授業のように他人に教えるのです。先生になったつもりで教えるようにしてください。教える相手は友達でもいいですし、親でもいいです。
できれば自分よりも賢い人がいいと思います。なぜなら教えてる内容に誤りがあれば正してくれるからです。勉強に行き詰まったときは、自分が先生になって他人に教えるということをやってみてください。
算数の偏差値を上げる3ステップ
ここまでの記事の内容を理解した人は具体的な勉強法、復習の大切さが分かっていただけたと思います。
しかしどのような問題を解けばいいのかよくわからないと思います。そこで3つのステップに分けて解くべき問題を説明したいと思います。算数の勉強を進めていく上で、解くべき問題に段階があり、その段階を無視してしまうと、なかなか成績は上がりません。
ステップ1 計算力を身につける
算数の勉強を始める最初のステップでは計算力を身につけることが大切になってきます。いくら難しい問題を理解できようとも、それを解くだけの計算力がなければ、意味がありません。計算力は今後の算数、数学の基盤となるものなのでしっかりと身につけてもらいたい力です。
自分にまだまだ計算力が足りないと言う人は、まずは一冊計算問題の問題集を買って、その一冊を徹底的にやり込んでください。この一冊をやるかやらないかで、大きく変わってくると思います。
計算力に自信がある人はこのステップを飛ばしてもらって結構です。
ステップ2 基礎問題を解く
次のステップでは基礎問題を解いていきます。計算力が身についた後に基礎問題を解くことで、論理的思考に重点を当てることができるので効率が良いです。
中学受験でよくありがちなことは、試験で出題される問題が難しいからと言って、難しい応用問題ばかり解くことです。焦る気持ちはわかりますが、基礎問題が解けない状態のまま応用問題を解いても解けませんし、意味がありません。
模試で偏差値が50以下の人は基礎問題を徹底して解くようにしてください。偏差値50以下の多くの人は基礎問題が疎かになっており、中学受験の算数を解く基礎力がまだ不十分なままです。
ステップ3 応用問題を解く
最後のステップで応用問題を解き始めます。計算力が身について、基礎問題も完璧にできるようになってから応用問題を解くことに意味があるのです。いくら難しい応用問題と言っても、今まで学んだ計算や基礎問題の考え方を組み合わせて解く問題がほとんどです。
今までのステップが完璧にできていれば、理解できる問題がほとんどだと思います。
今までのステップが完璧にできて、解説を読んでも理解できない問題に遭遇した場合は、ほとんどの人が正解することができない問題なので気にしなくても大丈夫です。
まとめ
ここまでご覧いただければ、中学受験における算数の勉強法について理解していただけたと思います。今回ご紹介した方法を実践して算数の偏差値を上げていけることを心より応援しています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
中学受験は算数や国語ではなく、「社会」の出来で合否が決まります!
そのため、第一志望に合格したいのであれば、社会を家庭学習でまず最初に固めるのが断トツの近道です!
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