中学受験の国語の説明文とは、説明文や論説文などにあたります。
まずは、説明文の読解について話します。
説明文や論説文で点を取るためにはいかに客観的に文章を読めるかが重要であり、
自己流の読み方や「自分はこの場合、こう考える」といった主観をなくし、
筆者の立場にたって考えることができるか、それが一番重要です。
説明文の読解では、作者の立てた筋道を理解する論理的思考力が問われます。
センスや何となくといった感覚ではいつまでたっても出来るようになりません。
大切なのは筋道立てて論理を読み解く能力であり、
例えて言うならば料理のレシピを読んでレシピ通りに料理を作る能力が
重要となってきます。
だから、たくさん問題を解いても正しく勉強しなければ無意味です。
レシピに余分なアレンジを加えると全く別のものになったり、
表面上は上手く行っても中身は別物になっていたりするため
まずは余計なアレンジ(主観)を加えず、レシピ(説明文)を読み解くのが
重要となってきます。
また、説明文でやっかいなのは、難しい言葉が出てくることです。
料理のレシピを見てみても時折知らない道具や
聞いたこともない材料が入っている場合があります。
知らない場合、調べるのが常道ですがテストの場合そうもいきません。
テストで知らない単語が出てきた場合、手持ちのヒントで何とか考えましょう。
中学受験の国語では難しい言葉は出てきても、絶対分からない単語は出てきません。
そのため前後の文脈で意味を推測し、国語の問題に答えるようにしましょう。
レシピで分からない部分があったとしても
スイーツ作りで塩を使ったり、シチュー作りでチョコを使ったりしないように、
作る料理の種類や他に使う材料から足りないものを推測することができます。
普段考えたことがないことを
テスト時間内に理解するわけだから訓練(コツ)が必要です。
そもそも、子供が日常において論理を意識することはありません。
なぜなら、子供はお父さん、お母さん、兄弟、友達など
そんなことは意識しなくてもよい人たちと付き合っているからです。
親しい間なら別に論理など意識しなくても、感覚だけで伝えたいことは十分に伝わります。
だから、曖昧なままの会話が成り立ち、曖昧な感覚で何となく済ましているのです。
それに対し説明文では、作者には目に見えないたくさんの人を対象に書かれています。
すると、文章は普遍的(抽象的)なこと、その理由、具体例、
また他の具体例、というように論理というルールに従って書かれているのです。
日常では使うことのない力が必要になるわけですから、
「何となく」や「感覚」は役に立ちません。
また論理のないコミュニケーションは家族や親しい人間の間で通じても、
普遍的に通じるかと言うとそうでもありません。
国語の授業以外でも大学のレポートや会社の企画、
もっと身近なものではメールの文章など論理的に相手に物事を伝えるという能力は
様々なところで要求される能力です。
論理力を身につける訓練こそが説明文で高得点を叩きだすカギといえ、
中学受験以降の授業で物事を理解し、コミュニケーション能力を磨く上で
重要だと言えます。