中学受験をする小学5年生の勉強時間・内容は?睡眠時間も大切に

中学受験は多くの家庭が4年生から勉強を始めます。受験本番までの長い道のりではスランプがあるのは当然のことです。本格的な受験勉強が始まり、課題の量も増える小学校5年生は壁にぶつかる生徒も少なくありません。

5年生の取り組みは、その後の成績上昇や志望校確定に大きな影響を与えます。そのため保護者も力が入りがちです。思わず子どもたちに厳しく接してしまうこともあります。親子の関係がうまくいかなくなることも多いです。子どもたちも思春期に差し掛かること、なかなか思うように遊べなかったり成績が上がらなかったりすることでストレスフルにもなります。受験を辞めるといって揉めることもあるほどです。

多くの子が苦戦する5年生の学習を少しでもうまく進めるためにはどのようにすればよいのでしょう。この記事では、学習への取り組み方や保護者の接し方について紹介します。

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目次

中学受験を考えている5年生でつまずく子が多い理由

5年生になってつまずく子の多いのはなぜでしょう。いくつかの理由があります。

課題が多く、終わらせることができない

やるべきことが多く、効率的に進められないことが理由の一つです。校の授業と違い、塾の授業は1度の授業で習う内容のボリュームがあります。内容も難しいため、授業を聞いただけではなかなか身につきません。学習した内容を身につけるために、宿題もたくさん出されます。4科目どれも豊富に宿題が出るため、効率的に進めないと終わらせることができません。

また、学校の宿題とは違い、わからないものも多くあります。ただ解いてこたえあわせだけでは終わりません。間違えたものの解き直しもしなければならないですし、解説を見てもわからないものは塾で質問をして理解をする必要があります。そのためせっかくの土日の休みも宿題をするだけで終わってしまうということも多いです。

時間がかかる

塾の宿題が多いことで終わらせるのに時間がかかるというのはもちろんですが、他にも時間がかかる要因があります。まずは問題処理のスピードです。塾の内容となると、計算問題も複雑なものが多くなりますし、国語の文章題も本文が長くなります。そのため1問解くのにかかる時間も長くなりやすいです。

宿題をするのに時間がかかるのは内容の問題だけではありません。受験勉強を始めて間もないうちは、集中力が低いことで問題と解くのに時間がかかりがちです。他にもメリハリをつけることができず、勉強に取り掛かるのが遅くなってしまったり、気持ちが乗らなかったりしてだらだらと宿題をすることもあります。こういった状態では宿題が進まず理解ができないのはもちろんのこと、モチベーションがどんどん下がっていくこともつまずく原因となってしまうのです。

他の習い事との調整

小学校5年生までは、塾に通いながら他の習い事をしているという子も多いです。習い事をしていると、その分塾の勉強に割くことのできる時間が減ってしまいます。限られた時間の中で宿題をこなそうとするとかなり集中して取り組まなければならないですし、友達と遊ぶ時間を設けることは難しくなりがちです。

友達と遊べないことで「勉強したくない!」「受験を辞める!」と言うタイプの子もいますが、中には完璧主義で「習い事も塾も両立させたい」という気持ちから頑張りすぎて息切れをしてしまったり、うまくいかないことに悩んだりしてしまうタイプの子もいます。物理的な、習い事の時間調整や友達と遊ぶ時間の確保といったものだけでなく、子どもたちの精神面の様子も見ておくことが大切です。

小学5年生はどのくらいの学習・睡眠時間が必要なのか

小学5年生の保護者の悩みとして多いのが「塾の勉強に時間がかかる」ということです。塾の宿題が忙しすぎて土日も出かけることができない、他の習い事との両立が難しい、宿題が終わらず寝る時間が遅くなる、といった状況に陥ることは少なくありません。「うちの子だけがこんなに宿題に宿題に時間がかかるのか」と不安になることもあるものです。

そこで、受験をするために塾に通っている家庭はどのくらい勉強に時間を割いているのか、また睡眠時間はどのくらいなのかを紹介していきます。

塾のない日の学習時間は3時間から4時間

中学受験をする子たちは、塾のない日も塾があるのとほぼ同じスケジュールで勉強するのが一般的です。3時間から4時間ほどかけて宿題を解き進めていきます。学校の宿題がある場合には、この勉強時間の中で終わらせるようにします。

学校から帰って、3時間から4時間も勉強時間を確保するのは大変です。そこで、ある程度勉強する時間を決めておき、家族もそのスケジュールに合わせて動くようにするようにしましょう。例えば、夕飯を19時から20時として、子どもたちは16時半から19時まで勉強をしてから夕飯を食べ、一休みして20時から21時半まで勉強すれば4時間確保することができます。

勉強時間は夜だけにしか確保できないないわけではありません。朝、早起きして30分から1時間ほど塾の宿題や学校の宿題をしているという子もいます。学校に行く前であれば疲れも少ないですし、見たいテレビの誘惑もありません。朝型生活をしておくことは早起きの練習になる点でもメリットです。余裕があれば、朝に勉強時間を作る練習もしておきましょう。

塾のある日は1時間以内

ほとんどの塾は、授業のある日は20時半頃まで授業があるため、塾から帰ると21時を過ぎます。そのため家に戻ってからは、軽食をとったりお風呂に入ったりといったことをしているとすぐに寝る時間になることが多いです。そのため、1時間以上勉強時間を確保するのは無理と考えておくほうがよいでしょう。

塾から帰ってくると疲れていて集中して勉強することは難しいです。そこで、塾に行く前や朝起きてからの時間を勉強に充てるようにスケジュールを組むようにしましょう。学校も行事になると終わるのが遅くなってしまうこともあります。そこで、塾の授業前まで宿題を残しておくのは避けましょう。学校の宿題をしたり、漢字などのテスト勉強をしたり、他の科目の宿題をしたりという時間に充てるのが望ましいです。

土日の学習時間は5時間から8時間

土日など学校のない日は、終日時間があるのでしっかりと勉強時間が確保できます。余裕があるように思えますが、平日に勉強できなかった分を取り返したり、学校行事や塾の模試など予定が入ったりすることもあるので、意外と忙しいです。終日時間があるからのんびり勉強ができると考えず、早めにやるべきことを終わらせるよう心がけましょう。

時間があるとついつい後に回しがちです。土日の両方が休みとなると、土曜日は遊んで日曜日に勉強しようと思いがちですが、土曜日のうちに終わらせて日曜日に思い切り遊ぶようにします。土曜日に勉強するようにすれば、万が一終わらなかったり急用が入ったりしてもリカバリーをすることができます。とはいえ、土曜日の午前からびっちり勉強するのは大変です。朝は少しゆっくり過ごし、午前中に1時間から2時間勉強し、午後に集中的に勉強時間を確保するようにします。土日がともに休みの場合、土曜の午後だけで済ませず日曜日にも分けるのも良いでしょう。

家族で出かけることもあります。受験生だからといって毎週土日もしっかりと勉強しなければならないわけではありません。ときには息抜きの時間も設けないと勉強も長続きしないです。そこで、土日に出かける場合には、前の週までに家族で話し合いをしていつ出かけるか、そのためにどこで勉強時間を確保するか話し合いをしておくようにしましょう。そうすれば子どもたちも計画的に勉強が進めやすいです。

小学5年生の睡眠時間

一般的に小学5年生の睡眠時間は7時間から9時間といわれています。塾に通っていると、帰宅後にお風呂や翌日の支度をしていると23時就寝となることも多く、睡眠時間を9時間確保することは難しいです。そのため受験のために塾に通っている子たちは7時間、そうでない子たちは8時間から9時間が一般的というように、時間に開きが出ています。

睡眠時間については個人差がとても大きいです。短い時間でもしっかりと眠って疲れを取ることができる子もいますが、長時間寝ないと疲れが取れないタイプの子もいます。そのため一般的な睡眠時間が7時間だからといって無理に7時間睡眠にするのは危険です。睡眠時間を確保する方法を考えるようにしましょう。睡眠不足が続くと体調を崩す原因になりますし、授業の集中力も下がり悪循環に陥ってしまいます。子どもたちの体調を確認しながら、睡眠時間がどのくらい必要か確認して確保することが大切です。

とはいえ、塾に通っていると寝るのが遅くなり睡眠時間が思うように取れないことは多くあります。受験が近づくにつれ、どんどんと寝る時間は遅くなるものです。そこで、寝る時間の確保が難しくなってきたら、睡眠の質を高めることを心がけましょう。寝る前はテレビやスマホを見ないようにしたり、食事は軽めのものにしたり、勉強も難しいものではなく単純作業のものにしたりすると、眠りにつきやすくなります。

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小学校5年生の壁を乗り越えるために取り組むべきこと

小学5年生になったとき、スムーズに受験勉強を進められるようにするためには、低学年のうちにしておくと良いことがいくつかあります。もちろん、5年生になってうまく学習が進められていない場合には、今から取り組んでも効果があるものばかりです。うまくいかず悩んでいる家庭は、できそうなことから取り組んでみましょう。

基礎学習能力を高める

宿題を解くのに時間がかかる要因の一つが、問題を解くスピードの遅さです。これは理解しているものが少ない、わからないものが多い、といったことだけが理由ではありません。先に述べた通り、計算を解くスピードや文章を読むスピードが遅いことも、宿題に時間がかかる原因となります。

そこで、小学校低学年のうちから基礎学力を身につけるためにも計算や漢字はコツコツと取り組んでおきましょう。特に計算は、割る数が2ケタの割り算でつまずく子が多いです。少し先取り学習をしておき、塾に通うまでにはスムーズに四則演算ができる状態を目指しておきましょう。漢字も正しく書き取りすることや、何度か書いて覚える練習をしておくと漢字テストのテスト勉強にかける時間を短縮できます。国語の文章題も取り組んでおくと、文章を読むスピードや、読んだ文章の内容を理解して頭に入れておくことができるようになって問題を解くスピードがあげられます。

学習習慣をつける

勉強する気はあるけれども、なかなか机に向かわないという子はとても多いです。勉強するまでにエンジンがかかりにくいと、どうしても勉強時間も長くなります。少しでも早く集中して取り組むためにできることの一つが、学習習慣をつけておくことです。「何時になったら勉強スタート」というルールが明確になっておくと、子どもたちも遊びを切り上げて自然と勉強するようになります。これは、保護者にとっても「いつになったら勉強するの?」という声掛けをしなくて済むようになり、親子共にストレスを軽減することにも効果的です。

ある日突然塾に通い始めて、宿題をするために毎日3時間勉強しなければならない、と言われても3時間集中して勉強できるなんてことはありません。子どもたちの集中力も、特別なことをしていなければ30分ほどです。集中できる時間を伸ばすためにも、低学年のうちから毎日決まった時間机に向かう習慣をつけておく必要があります。はじめから難しいものを勉強する必要はありません。まずは30分ほどでよいので集中して取り組める課題から始め、少しずつ1時間、2時間と伸ばしていきます。

5年生まで学習習慣を身につけていなかった場合には、このような簡単な課題をしていてもなかなか塾の宿題を解けるようにはなりません。そこで、まずは塾の宿題でも短時間で簡単に終わらせることのできるものから取り掛かるようにしましょう。取り組むときには時間を決めて、ダラダラとしないことが大切です。決めた時間に集中して取り組む練習をしていくと、少しずつ短時間で集中してこなせる課題の量が増えていき、最終的には塾の宿題も進められるようになっていきます。

社会は遊びの延長での勉強を

子どもたちも毎日机に向かってガリガリと勉強していると疲れます。そこで社会は遊びながら勉強するのが効率的ですし、息抜きにも効果的です。スタディアップの「白地図ピース」は社会で覚えるべき白地図の知識を、ゲーム感覚で覚えることができます。床に白地図を広げて、ピースになっている暗記すべき山地や山脈、川を置いていくので、勉強の合間の気分転換にもぴったりです。

白地図以外にも、単語カード形式になっている暗記道具もセットになっています。空き時間を使って見直しができるので、すき間時間を見つけて暗記をすることが可能です。社会は知識がないと問題を解くことができません。宿題をこなすだけで完璧に覚えることは難しいです。このような遊びの延長で勉強できると、楽しみながら知識を身につけることができます。空き時間の有効利用にも便利なので、ぜひ取り入れてみましょう。

志望校を決める

目標がないと、子どもたちも頑張ることができません。そのため学校見学をして子どもたちに「この学校に行きたい」という気持ちを抱かせるようにしましょう。漠然と「中学受験をする」という目標だけでは子どもたちも頑張ることができないです。そこで具体的にどの学校に行くために頑張っているのかという目標を早めに決めるようにしましょう。

志望校を決めるにあたってはできるだけ学校を見学するようにします。実際に目にすることでイメージも湧きやすいですし、子どもたちのモチベーションも上がりやすいです。勉強が忙しくてなかなか学校見学に行く時間を作るのも大変ですが、できるだけ見学する機会を設けるようにしましょう。

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まとめ

今回は多くの受験生が苦労する小学校5年生の学習時間や睡眠時間の目安を紹介しました。もちろん、これは一般的な数値であり、この時間通りに勉強しなければならないわけではありません。時間を目安にしながら子どもたちに合った時間の確保を目指しましょう。

もしも子どもたちが目安と同じ程度の勉強時間を確保していても宿題が終わらないという場合には、いくつかの要因が考えられます。集中力をあげたり基礎学力を上げたりという取り組みをすれば、同じ時間で取り組むことのできる学習量は増やすことができます。睡眠時間を削らなくてもよくなります。子どもたちが心身ともに体調を崩すことなく受験勉強を続けられるよう、学習時間だけでなく取り組み方も見直してみましょう。

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